お風呂でする効果的な疲労回復法



お風呂の静水圧作用

 

 

お風呂には「静水圧作用」もあります。前項でもちょっと書いた「腹囲が3~5cmも縮む」というあの現象です。つまり、お風呂の効能としては「温熱」、「浮力」に加えて「静水圧」の作用もあるということです。

 

この「静水圧作用」もシャワーでは得られない作用ですから、上手に活用して疲労回復にも役立てたいものです。

 

静水圧による体への効果ですが、「静水圧」とはいわゆる水圧のことを指しています。お風呂のように水深が浅い場合でも水面下の体には結構水圧がかかっているわけで、足のむくみの解消などに効果があります。肩まで湯に浸かった状態で、メジャーで腹周りを測定すると、空気中よりも確実に縮むそうです。

 

もともと足のむくみなどは、長時間の立ち仕事などから起こりやすくなっています。お風呂がその改善に効果的なのは、水圧がかかることで足に溜まった血液が心臓に押し戻されるのが理由です。こうしたむくみの解消には同じお風呂でも「半身浴」では水圧効果が弱くなってしまうので、しっかり肩まで浸かる「全身浴」がお勧めとなります。

 

静水圧にはデトックス作用もあるとされています。お風呂に入ると尿意を感じることがよくあると思いますが、それも水圧で適度に下半身が圧迫されているからです。

 

また、血液が上半身に戻ってくることで、「心房性ナトリウム利尿ペプチド」という利尿作用をもたらすホルモンの一種が増加して、それによって尿量が増えます。これで塩分、老廃物の排泄が促進されます。